日本人らしいサッカーとは何か。W杯を制覇するにはどうするべきか?
尽きないテーマに岩政大樹が挑む
チームの中での正解を求めてしまう
日本人らしいサッカーを確立させるために何ができるのか。そのスピードをいかにして早められるのか。
僕の人生の大テーマです。
日本人らしいサッカー。
オシムさんが「日本化」という言葉を使った頃からでしょうか。頻繁に語られるようになったのは。色々なところで目にするようになった議論ですが、それらを見るたびにずっと違和感がありました。
というのも、そうしたときに挙げられるのが「ショートパス」「ハイライン」「プレッシング」などと、チームのスタイルや判断を一つに決めつけるように語ろうとすることが多いからです。
しかし、チームの戦い方を一つに決める必要などあるのでしょうか。
それらは、選手によって変わるものではないのでしょうか。
それがずっと疑問でした。
今年、コーチと選手を頭の中で行ったり来たりしている時間の中(東京ユナイテッドで選手兼コーチを、東京大学サッカー部のコーチをしています)で、これこそがこれから僕が取り組んでいくべきテーマなのだと明確になってきました。
つまり、サッカーにおける、チームとしての戦い(組織)と個人の判断との関係について整理していくことです。
コーチをしていると、チームを全体でひとまとめで捉えようとしがちになります。しかし、選手はそれぞれ個別です。
チームや組織を一つの枠組みで先に決めてしまうと、選手は自分のより良い判断を求めるより、チームの中の正解を探そうとしてしまいす。それではチームや組織は大きくはなりません。
選手の成長とともチーム(組織)も大きく。だから、やっぱり僕は、個人の判断でチームが作られ、変わっていくことを忘れずにいたいと思っています。
少し分かりづらいですね。例えばそれはこういうことです。